目次
インターネットラジオ番組の収録をしてきました
中小企業の事業承継を専門(特化)したラジオ番組をやってます
私は17年間、父親の経営する会社で仕事をし、
いわゆる「後継者(2代目候補)」だった時代があります。
こんにちは。
チームづくりコーチ
香西 拓也です。
今日のブログは、
先ほど収録を終えたばかりの自身がMCを務めるラジオ番組のことから
「私が事業承継専門ラジオ番組で後継者の皆様にお伝えしたい本当のこと」について
書いてみたいと思います。
どんな番組なのか?
番組の主旨は、
私(㈱SANNET)の活動コンセプトである、
「つながりを大切にし、未来を支える若者や子どもたちの活躍の場を作り続ける」を基に、
「中小企業の事業承継」にスポットを当て、毎回、経営者・後継者・専門家の方々を
お招きして、体験談やノウハウをお聞きして、中小企業の継続と成長に役立てていって
もらおうと言う情報発信・交流番組です。
番組のより詳しいことについては下記よりご確認下さい。
http://sannet.me/2020/07/05/tsunagariradio-bangumishoukai/
事業承継って株式や資産の継承だけの問題ではない
インターネットで「事業承継」と検索すると、
画面いっぱいに出てくるのは、自社株式の譲渡・経営権の譲渡、
資産をどうするか・・・と言ったことが出てきます。
実務的にはそうなのだと思います。
しかし、「事業承継」って本当にそれだけが問題なのでしょうか?
私はそうは思わないのです。
もしかすると「少数派」の声かもしれないのですが、
後継者の方であれば、「やめたい・・・」と言う内なる声に
悩み・苦しみ・葛藤している方がいらっしゃるのではないかと
感じています。
少なくとも私自身はそのことで10年間悩み・葛藤をしました。
何が私を苦しめたか?
「チャレンジしたいことが見つかったが、
今更、後に引けない」と言う想いから、
親を困らせてしまう。
社員や取引先などみんなに迷惑をかけてしまう。
家族をどうしよう・・・。
周囲の期待を裏切ってはいけないと言う
思い込みが私を苦しめ、
誰にも語れず、モヤモヤとしたまま時間を浪費しました。
このような想いを抱いているのは、私以外にもいらっしゃるのか?
以前知り合ったお方で、自分のやりたいことが父親の会社に入社後出てきた
にも関わらず、そのことを打ち明けられないまま、事業承継をしてしまった
経営者の方もいらっしゃいます。
事業承継は社会的問題でもありますが、実務的な”見える部分”に
対する対処は当然必要ですが、心の内面に対する”見えない部分”へのケアと言うか、
サポート、支援も必要ではないか・・・と感じており、
むしろ、そのことへのサポート支援がより重要ではないかと感じています。
後継者がやめる選択をすることはダメなことなのか?
私は、父親の会社を辞める選択をする自分はダメなことだと
思っていました。
しかし、本当にそうなのか?
「親の会社の事業内容」と「やりたいこと」と言う2つの視点から
考えてみます。
「親の会社の事業内容」=「やりたいこと」である場合。
誰にとっても、Happyです。
問題は、「親の会社の事業内容」≠「やりたいこと」の場合ですが、
私は、後継者に「やりたいこと」が見つかると言うことはとても良いこと
ではないかと感じています。
なぜなら、それが見つからないままボンヤリ過ごしている人って
一定数おられて、悩んでいる人はお見えだからです。
要は、家業を継いでは見たものの、
熱が入らないというケースです。
もし今、後継者の方で親の会社の事業内容以外で「やりたいこと」が
見つかり、どうしたら良いのかモヤモヤ、葛藤されてしている方が
いらっしゃるのであれば、それはHappyなことと受け取って頂き、
まずは、自分を承認して欲しいです。
それが原因で「やめたい」と言う想いが湧き上がってくることは
自然な流れだと感じるのです。
父親の会社を離れ、外から事業承継を見る立場になって思う事
私は4年前に父親の会社を離れました。
仕事として、
経営者として、
ラジオのパーソナリティーとして、
「自分のやりたいことが見つかった後継者の方」に思う事。
それは、まずは前段も申し上げましたが、自己承認をすることです。
そして、その上で、公平中立な第三者と「自分自身のキャリア(人生全体)が
今後どんな風に積みあがっていくと自分にとっていい人生」になるのかをテーマに
しっかり全部吐き出すことをお勧めします。
全部吐き出し整理した結果、親の会社を1つのリソースとして使う価値があると
判断すれば会社を継げばいいでしょうし、そこに価値を見いだせないのであれば、
継がない選択をすることは、私は後継者の方の人生のキャリア選択の1つとして
あっていいことだと感じます。
(後継者だからと言って背負い込まなくていいと私は思います)
ただ、外に一度出たものの立場から一言言わせて頂くならば、
数十年お客様に喜ばれて、選ばれてきた会社には、それなりの理由が
あるということです。
言い換えると、「リソース(資源)」に溢れかえっているということです。
それが何なのか?を知り尽くすために、
会社の内部・取り巻く外部のリソース、歴史・背景、
どんな成り立ちで自社がここまで事業を取り組んできたのか。
1つ1つを公平中立な立ち位置で引き出し、整理し、
向き合う時間をつくることは、とても大切なことであり、
「親の事業を継ぐ」ことと、
「自分が見つけたやりたいこと」を
フラットに扱い、しっかりとご判断をしてほしいと思うのです。
そこに第三者を置くことは、非常に重要であるということです。
やりたいことと親の会社のリソースのクロスする点を見つける
私がご担当した方での事例をご紹介します
★業種;製造業
★立場;3代目候補
*現在は「取締役」ですが、経営の意思決定はほぼ全て任されている
★内容;会社を継ぐ意思はおありでしたが、事業内容とご自身の想いが一致していなかった。
自社の経営理念を再策定のご用命を請け、取り組む中で、ご自身の想い・
やりたいことと事業内容のクロスする点を見出され、とてもスッキリ
とした表情になられました。
ご自身のやりたいことと親の事業内容がクロスする点を見つける。
後継者は見つけたクロスする点をしっかりと成文化するとよいでしょう。
そして、ご自身が代表者になった際に、
自社の経営理念・ビジョンとして掲げられることで社員の方々、そして、外部の取引先は
あなたを信頼し、追いていこう、盛り立てていこうとします。
本当の事業承継とは、こうしたプロセスのことを
事業承継と言うのだと私は解釈していて、先に触れた自社株式や資産の譲渡の事は
事業継承と言い、本来分けて使われるべきと言うのが私の考えです。
私が事業承継専門ラジオ番組をやる理由
私が事業承継専門のラジオ番組をやる理由。
それは、後継者の方に、選択肢を持って頂きたい。
そして、
自分が正しいと思う道を進んで頂きたいと願います。
今の時代。
親の会社をただ漠然と受け継ぐことは、
ご自身にとっても、
会社にとっても、
リスクなことです。
前段のように何のために「会社をやるのか?」
親の会社を継ぐにせよ、
自分で独立して会社を興すにせよ、
このことを抜きに経営は成りたちません。
いろんな人の力や、
いろんなアイデアを借りて
視野や選択肢を持って、
「自分のキャリアがどんな風に積みあがるとよいのか」を
考えて頂きたい。
その情報源の1つとして私のラジオ番組が
お役にたてれば・・・そんな想いでラジオ番組を担当させて頂いています。
恵まれた環境におられるからこそ、
考えて頂ければと思うのです。
今日も最後までお読み下さりまして、
ありがとうございました。