成人発達理論、5つの発達段階


成人発達理論、5つの発達段階

皆さん、こんにちは。

30代次世代経営者(若手経営者)
40代二代目・三代目経営者
50代後継者育成を考える経営者を応援する
株式会社SANNET・コーチ 香西(こうざい) 拓也です。

先日、お付き合いさせて頂いている社長さんとの話しの中で「2代目後継者」の方についての話題
となりました。

お聴きすればするほどいろんな想いが湧いてきたのですが、
改めて「リーダーが『自分の無自覚な言動』に自覚的になる」こと、
表現を変えるとリーダーが『ハダカの王様』にならないことは
組織の永続にとっての最重要課題の1つであると強く感じました。

良い悪いではなく、先代との「意識」のレベルの違いがあることで組織を疲弊させて
いってしまう。
自身の反省からもそういった疲弊していく組織(中小企業)を創らないために、
経営者・後継者の方々と二人三脚で「リーダーの意識の成長」に関わっていきたいです。

今日のブログはちょっと教科書的になりますが、「成人以降の意識の成長」を通じて
『ハダカの王様』にならずリーダー自身の意識の成長と組織の永続を考えていく上では
外せない部分となりますので、ご存知の方は復習も予てご覧になって頂き、
初めてご覧くださる方はしっかりフォローしてもらえればと思います。

成人発達理論とは

繰り返しになりますが、
「成人発達理論」とは、
「私たち成人は、成人してから一生涯、知性や能力を伸ばしていく、または、
伸ばしていけると言う考え方の基、発達メカニズムや発達のプロセスについて探求する学問領域」
の事と定義しました。

5つの発達段階

成人発達理論の大家でもあるロバート・キーガン博士は、人間は5つの発達段階を経て
成長していくと述べています。

●発達段階1;「具体的思考段階」
       この段階は、言葉を獲得したての子どもの段階のことを指します。
       ですので、「発達理論」では、次に表す「発達段階2」から記述されることが
       多いようです。

●発達段階2;「利己的段階」・「道具主義的段階」
       この段階を一言で言うと「自己チュー」な意識段階。
       表現を変えてもう少し言葉を足すと、
       極めて自分中心的で自分にばかり意識や関心の矢印が向けられていて、
       その欲求を満たすためだけに焦点が当たっている状態。
       ですので、他者の考え方(思考)や想い(価値観)を理解することが難しい。
       また、「道具主義的」とは、この段階の人の特性として、自らの欲求や
       関心事を満たすことが優先されているため、他者を道具のようにみなす
       と言う意味から「道具主義的」と言われています。

●発達段階3;「他者依存段階」・「慣習的段階」
       この段階の特徴を一言で現わすと「指示待ち人間」
       また、ビジネスの文脈に当てて表現してみると、この段階の人は「組織や
       集団に従属し、他者に決定権を依存する形で意思決定する」と言う特徴が
       あります。
       つまり、自分の内側に決定基準を持っておらず、自分の外側(=他者や
       組織・社会)に基準がある
と言うことになります。
       「上司が・・・とか皆が決めたことだから・・・」と言う言葉を多用し、
       ある意味、他者に依存することで自分の身の安全を確保すると言う傾向が
       強い人です。
       また、「慣習的」と言うのも、「これまではこうだったから」とか「社会一
       般的にはこうだったから」と組織や社会の決まり事や慣習に従順な姿勢を
       示すところからそのように呼ばれています。
       そして、成人のおよそ70%の人がこの段階にあると言われています。

●発達段階4;「自己主導段階」・「自己著述段階」
       この発達理論を提唱するロバート・キーガンはこの段階が現代社会に果た
       す役割は重要であると説いています。
       この段階に到達して初めて自分なりの価値観や意思決定基準が明確になり、
       持つことが出来るようになると言われています。
       もしかすると世間で言われる「自立型社員」と言うのはこの段階の社員の
       ことを指すのかも知れませんし、自分の人生を主体的に生きるということ
       にも通じるのかもしれません。
       発達段階3では、価値観や意思決定基準が周囲にあったのに対し、この段階
       では、それらを自ら行動基準を構築することが出来ると言うところから「自
       己主導段階」と呼ばれています。
       また、「自己著述」と言うのは、自分自身の内面にある声(=想いや考え・主
       張)を発見し、それを表明することが出来ると言うところからそのように呼
       ばれています。
       そして、この段階は成人の約20%が存在すると言われています。

●発達段階5;「自己変容段階」・「相互発達段階」
       この段階は成人人口の1%ほどと言われています(笑)
       この段階の特徴としては、リスクを取って物事を推し進めていくような力
       を持ち合わせています。
       自己のこれまで経験や価値観などを継承しつつ、そこに囚われることなく
       常に自分の枠組みを更新して、新しい世界観を築ける段階にあると言って
       います。

まとめ

成人発達理論を私が知って思う事、それは、人は成長を願う存在であると言うことです。
成長したいと願い行動を重ね成長していくこともあれば、何か到達したい目標があって
そこへ向けて走り続けた結果そうなると言う、どちらのケースも考えられると思いますが、
いずれにせよ、その事をどこか望んで生きているのではないか?と感じるのです。
そして、そこにはひとり一人に「OnlyOne」の歴史が存在すると言う事です。
時に、その歴史は「喜び」や「力」を与えるかもしれないし、時には「不安」や「恐れ」
「迷い」を引き起こすかもしれません。
意識の成長とは、その引き起こす喜怒哀楽の「内なる声」に向き合っていくことなのかな
と感じます。
もちろん、私自身もその内なる声に日々悶絶しながら奮闘していることは言うまでもありません。

今日は本当に長文になりました。
最後まで読んで下さってありがとうございました。

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